2016年7月3日(日)、早稲田大学 向後千春教授による「しあわせに生きるための心理学 ~アドラー心理学入門~」(※1)の反転学習を、早稲田キャンパス3号館CTLT Classroomにて開催しました。 首都圏を中心に、全国から62名の方が参加されました。本講座の反転学習は、昨年7月に続き2度目となりますが、今回は有料で開催。募集人数を絞ることで、より一体感あふれるアクティブラーニングの場を実現することができました。当日行ったアンケート(※2)結果とあわせてレポートします。
■参加者の男女比・年齢構成
20代~70代の方が参加されました。男女別の年齢構成比は下表のとおりで、女性が74.5%、特に多かった40代と50代が全体の67.8%を占めました。
昨年は男性:女性=4.5:5.5でしたが、今回は女性の割合が男性を大きく上回りました。JMOOCのアンケートでも心理学の講座を望む女性が多く(※3)、依然として人気の高いジャンルであることが伺えます。
■全員が発言し、自分と向き合うグループワーク
冒頭では主に講義スタイルでオンライン講座の内容をおさらいし、以後は62人を3~4人のグループに分けて、グループワークを行いました。講義では、オンライン講座で学習しなかった発展的な理論についても触れ、すでに学んだ内容を復習しながら、さらに理解を深める構成でした。
グループワークの一例としては、"自分自身の体験を「自分の課題」「他人の課題」「共同の課題」に分離し、解決の方法までを各自が発表する"ものがありました。グループ内で共有した後、教授がさいころを振って出た目の番号のグループが、その内容を発表しました。向後教授から発表者へのユニークなフィードバックが印象的でした。
昨年と同様に1時間×3の三部構成で、休憩時間中に質問カードが回収されました。多くの質問が集まる中、向後教授は冗談を交えて参加者を笑わせながら、テンポよく全ての質問に回答されました。
当日は反転学習のほか、書籍とアドラーTシャツの販売、修了証書の授与、集合写真の撮影が行われました。同じオンライン講座の受講者が集まる反転学習そのものが盛り上がったのはもちろんのこと、和気あいあいとしたイベントの雰囲気にも参加者は大満足の様子でした。
▲グループワークを見守る向後教授。オリジナルのアドラーTシャツをご着用。
▲参加者に交じって話し込む場面も。
▲グループワーク後の発表の様子。
▲オンライン講座の成績優秀者には、反転学習の修了証書が向後教授より直接手渡されました。
▲最後は向後教授と参加者全員で記念撮影!
■当講座の修了率
当講座は、講義動画の視聴と確認テストに加え、受講者同士の相互評価レポート(※4)を5週にわたって行うハードな内容でしたが、修了率18.6%とJMOOC講座の中で高い値となりました。
■参加者のアンケート結果
当日、参加者に対して行ったアンケートの結果、反転学習の満足度(満足とやや満足の合計)は98.4%、理解度(理解できたとやや理解できたの合計)は96.8%と非常に高い値となりました。昨年の満足度92.9%、理解度94.1%を上回る結果となりました。
参加者にすべてのテストと課題を実施し、十分な事前学習を行った上で反転学習に臨んでもらったこと、さらに、昨年の170名に比べて今回は62名で、参加者と向後教授のコミュニケーションがより密になったことが、満足度・理解度の向上につながったと推測されます。
▼参加者のコメント
反転学習参加者からの声を、一部ご紹介します。
【反転学習について】
【講座全体への感想や要望】
(※1)講座内容についてはこちらをご覧ください。
(※2)早稲田大学が作成したアンケートを当日配布し、参加者全員がその場で回答。
(※3)「心理学」は「MOOCで学習したい分野」において全体で第1位。特に女性の人気が高く、10代と30代で2位、20代、40代、50代で1位を占めています。(2015年11月JMOOC事務局、NTTコムオンライン調べ)
(※4)相互評価:講師が定めた評価基準にもとづいて学習者お互課題を閲覧し合う仕組み 。自分とは異なる意見や考え方に触れ、学習者同士が協力し合いながら、知識を主体的に作り上げていく協働学習の手法とし近年注目が集まっています。
2016/07/08